現在絶賛二足ロボット製作中。がしかし、さっき眼に飛び込んできたものは何か、それは立ちはだかる強者を前に、魂の高揚を抑えきれず構造物でありながら、オレに訴えかけてくる、シャイニングガンダムのシルエットであった。
オレは心のどこかで温かいものが堰を破り、溢れ出すのを感じた。
かつて、テレビの中で、二足ロボットが動いてるのをはじめてみたとき、あふれる情熱、そして瞼の裏に感じたものはなんだったろうか。縦横無尽に駆けて、黒く輝き、赤い翼を備え、堂々と屹立する、二足ロボットではなかったか。
自分が恥ずかしくなる。
あの時決めたんじゃなっかただろうか。作ってやろうと。魂の炎を全身からあふれるエネルギーで表現するファイターに、それに次ぐようなロボットを作ろうと。
しかし、しかし今作っているロボットはなんだ。単なる機械ではないか。単なるアルミではないか。単なるモータではないか。単なるリンクではないか。今、自分が作っているものに魂が震えるか、どうか考えられるか。
これではぜんぜんだめだ。自分は出来上がることを目的にロボットを作っている。
表現とはなんだ。感じることか、それとも感じさせることか。理解することか、理解させることか。
俺の表現とは、魂の炎を全身全霊をかけ高めるものに、それに魂の炎を以って応えることだ。そしてオレはその手段としてロボットを選んだ。
ああ、オレはなんて大切なことを見失っていたんだろうか。不甲斐ない自分に魂の炎は応えてくれるだろうか。そうだ、応えさせるのも自分自身じゃなかったか。応えさせよう。
-我が心、明鏡止水。されど拳は烈火のごとく-
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